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ママトークvol.4 ~3人のママがおすすめしたい6冊の絵本~
ママトークvol.4 ~3人のママがおすすめしたい6冊の絵本~
青木さん
・14ひきの~ シリーズ(あさごはん、せんたく、ひっこし等)
作・絵:いわむら かずお
14匹のネズミ一家の暮らしを絵本にしたシリーズ。やわらかなタッチで描かれるネズミの日常を色彩豊かに書き上げた作品。優しいタッチで描かれる透明感のある世界は、眺めるだけで心が洗われるよう。
・いろいろいろのほん
作:エルヴェ・テュレ 訳:谷川俊太郎
フランスの絵本作家の作品を、日本を代表する詩人の一人である谷川俊太郎氏が翻訳。一つの点から始まって数が増えたり繋がったりと、カラフルに広がる世界へダイブしながら色の楽しさを体感できる絵本。
木村さん
・やさしいライオン
作・絵:やなせ たかし
みなしごライオンの育ての親は1匹のやさしい犬。いつも一緒の2匹はある日、人間の都合で引き裂かれてしまいます。離れ離れになってしまっても、消えることがなかった強い絆を描きます。
・ちょっとだけ
作:瀧村 有子 絵:鈴木 永子
赤ちゃんが生まれて忙しいお母さんの姿を見て、お姉さんになったことで感じる切なさ、それを乗り越えることで成長していく子どもの姿を、母親の深い愛情とともに描いています。
池田さん
・いたずらきかんしゃちゅうちゅう
作・絵:バージニア・リー・バートン
小さな機関車ちゅうちゅうは、ある日仕事場から逃げだして行く先々で事件をおこします。子どもの冒険心にぴったり合った物語の展開と、ダイナミックに描かれた躍動感のある鉛筆画も魅力的。
・バムとケロのそらのたび
作:絵:島田 ゆか
おじいちゃんから届いた、山のような小包の中身は組み立て式の飛行機。完成した飛行機に乗って、いろいろな冒険を体験しながらおじいちゃんの誕生日のお祝いに向かいます。乗り物好きのお子様にも大人気。
お子さまとのコミュニケーションツールとして3人のママがおすすめしたい6冊の絵本
今回のママ座談会のテーマは「3人のママがおすすめしたい6冊の絵本」。親子で楽しめる素敵な絵本に出会えるきっかけや、絵本選びの参考になってくれると嬉しいです。
■今回は皆さんに「おすすめしたい絵本」を2冊ずつご紹介していただきたいと思います。まずは皆さん、どんな時にお子さんへ絵本を読んであげるのですか?
青木さん:うちは寝る前が多いですね。だいたい2冊を持ってくるかな。電車でお出かけする時にお気に入りの本を持って行って、移動時間に読むこともあります。
池田さん:うちも寝る前に1冊。ノリノリの時は2冊です。絵本読まないと入眠スイッチが入らないみたい(笑)
木村さん:私が読む時もありますが、忙しい時に妹が絵本を読んでとおねだりしてくると「お姉ちゃんに読んでもらって」と頼んだりも。なので姉妹のコミュニケーションのひとつになってる感じもありますね。
■絵本を読むことは、親子・姉妹の良いコミュニケーションの時間になっているんですね。それでは、皆さんのおすすめ絵本のご紹介をお願いします。
青木さん:まずは、14匹のネズミ一家の暮らしを絵本にした『14匹のおせんたく』。他にもシリーズがあるんだけど、どれも大好き。
ネズミ目線で描かれる世界なので、お花や森の木々がダイナミックだし、キャラの違うネズミたちがいろんな行動をしてて、絵を眺めてるだけでも楽しいんです。ページの隅っこにチョウチョが飛んでいたり鳥がいたり、変わった形のお花が咲いていたり。
絵本で描かれている笹舟に興味を持ったりして、「やってみたいなぁ」って気持ちが湧いたりもしたみたい。親子で「これ何だろうね?」って話しながら親子の会話を膨らませながら、読み進めていくのを楽しんでますね。自然の描写が美しいので、私自身も癒される絵本時間が過ごせます。
木村さん:耳と目で世界観を感じられるのが絵本の良いところだね。
池田さん:絵にも魅力を感じる絵本は、文章だけじゃなく絵を見ながらさらに盛り上がれるよね。
青木さん:続いて2冊目は、主人が購入してきた『いろいろいろのほん』。ほっこり系絵本が好きな私と対局ともいえる感覚的な内容なんだけど、ジャンルを偏らせないのも大切かなと思って。
最初にある一つの点をナビゲート通りに触っていくと、数や色が増えたり、形が変わったり。絵本なのにタブレットを触っているような直感的な要素がある体験型絵本って感じ。実際うちの息子も絵本を読んだあと、本物の絵の具で書きたい気持ちがムクムク湧いてきたみたい(笑)
池田さん:私もこの作者であるエルヴェ・テュレさんの絵本を持ってるけど、どれも子供の好奇心を刺激するよね。
■どちらも色彩美の魅力に引き込まれる絵本ですね。さすがデザイナー目線の発想ですね。では、木村さんのおすすめはどんな絵本でしょうか。
木村さん:私は、じっくり心にしみて、優しさや思いやりが育つような2冊を持ってきました。まずはアンパンマンの作者やなせたかしさんの作品『やさしいライオン』。仲良しのライオンと犬が人間の身勝手さで大切な人と引き裂かれるのですが、それでも再会を信じてお互いを想い合い、最後は再会を果たすも涙の結末に・・・というストーリーです。どこか背景に悲しみを感じるのですが、人を想いやる気持ちと小さな希望を大切にすることを教えてくれる気がします。その深いところを子供たちに感じてもらえたらいいな。
池田さん:自分以外の人への思いやりや、優しさが育ちそうなストーリーだよね。
青木さん:ほんと。切なさもあるけど、絆を感じさせてくれる絵本。
木村さん:もう1冊は、妹が生まれて忙しく子育てをする母親の背中を見て、自分も甘えたいけど「お姉ちゃんになったから」と、自分自身で色んなことに挑戦する女の子が主人公の『ちょっとだけ』。
私の母が「ウチの長女に似てる」と買ってくれた絵本なんだけど、親が読んでも心に突き刺さるものがあったなぁ。つい上の子には「ちょっと待って」と言ってしまいがちだから、我慢してくれてることもあるだろうし、たまには甘えさせてあげる時間を作ろうと心掛けられるようになったな。
青木さん:そうだよね。私も絵本を通して子供の目線に気付いたり新しく発見することもある。
■読み終わったあと深い余韻が残り、本質にある大切なことをちゃんと感じられる心を育ててくれそうな素敵な絵本ですね。では最後に、池田さんのおすすめ絵本を聞かせてください。
池田さん:はい、まずは20年の時を越えても人気がある絵本「バムとケロのそらのたび」です。主人公バムがおじいさんから贈られた組み立て飛行機を、いたずらっこの友達と一緒に何とか作りあげ、その飛行機に乗っておじいちゃんの誕生日祝いに行くという、冒険ストーリー。
ウチの息子は、各登場人物を家族に当てはめて感情移入して楽しんでるみたい。親しみやすいキャラクター設定も魅力的なんだけど、背景や細部まで丁寧に描かれているのが「とにかくすごい!」の一言。
木村さん:組み立て飛行機で空を飛ぶっていう未体験のことも、絵本ならイメージしやすくて子供も見ていて楽しそう。
青木さん:男の子は乗り物が好きな子も多いし、冒険ストーリーにも夢中になるよね。
池田さん:乗り物の中でもウチの息子は特に電車好きなので、もう1冊のおすすめは『いたずらきかんしゃ ちゅうちゅう』。主人公の機関車が、日々の仕事である「お客さんや荷物を運ぶ」毎日に嫌気がさし、逃げ出して冒険をするというお話。行く先々で色んな体験をするなかで、自分のやるべき事から逃げたとしても、やっぱり元の生活が恋しくなるという、大人も共感できるような物語(笑)。
鉛筆で描かれる絵はモノクロなんだけど、躍動感やスピード感はもちろん、焦燥感や孤独感も秀逸に表現されるのも見どころ。文章も絵の一部のように大胆にレイアウトされていて、海外の絵本ならではの美しさだなと、親子で気に入ってる。
木村さん:黒い鉛筆一本で、こんなに情景が書き分けられるなんてすごいよね。
池田さん:ただ、読み終わるまでに15分かかる大作なので、息子がこの絵本を選んできた夜は、読み手も力を振り絞り、最後まで気合を入れて読んでます(笑)
左から、池田さん(MD)、木村さん(カメラマン)、青木さん(デザイナー)
■皆さん、ご紹介ありがとうございました。絵本は、お子さまとのコミュニケーションツールとしてだけではなく、ご自身も本の世界観に癒されたり、別の視点から気づきを与えてくれる存在なんですね。
次回もいろいろお話し聞かせてくださいね。
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